天国はまだ遠い

感情の置き場

2023-01-01から1年間の記事一覧

最近

新生活が始まって電車を使うようになった。電車は通り過ぎるときにいつも私を傷付けていく。嫌なことがなかった日でも電車が目の前を通り過ぎていく瞬間は少し死にたくなる。電車に乗ると何故か人生について深く考えすぎてしまうし。本当に恐ろしい乗り物だ…

些しの不安

自分が紡ぐ言葉が言葉に思えない時がある。言葉というより記号。記号だからこんなにも簡単に、何でも口に出来てしまうのだ。ほんとうに大事なことは何一つ言えない。記号ばかり発しているから中身が空っぽになってきている気がする。 第七官界彷徨 (河出文庫…

微睡

忙しかった頃はあれほど自由が欲しかったのに、いざ自由になるとどうしていいか分からず、時間を持て余している。冷たいシーツに包まって、しんからぼんやりする。陽の光に煌めく埃を見て、少しだけ永遠に手が届いたような気がした。 オイディプスの刃 (河出…

夜の国へ

ちゃんとした人間のふりをするのに疲れてしまってずっと暗い部屋に籠っている。時々寂しくなるけどうっかりテレビでもつけてにぎやかな音をこぼしてしまったら、余計虚しくなってしまう。遠くから聞こえるサイレンの響きは殆ど「死ね」に近くて、朝日も物凄…

好き

悲しいとき、綺麗に化粧をしてお気に入りの服を着る。どこかへ出かけるわけでも誰かに見せるわけでもないけど。好きな音楽をかけて、一つ一つ服を選んでいくのが小さな楽しみ。こういう時はいつもより少し楽に息ができる。それでも孤独で長い夜はまた必ずや…

二月の温度

冬の夜が好き。冷たい頬をつつむマフラー、真夜中のミルクティ、灯油の燃える匂い、熱いお風呂、ラジオから聞こえてくる人の声。外出から帰ったときの一瞬の幸福のために出掛ける気になれる。 冬の朝も。やわらかい冬の光は私の傷を乱反射させていつもより少…

厭世感と夢想度は比例する。いつも逃れるようにして夢みたいなことばかり考える。 内緒にしてるだけで、魔法使いだって妖精だって喋る人形だって天使だって存在するし、海の果てにはお菓子の国があって、可愛らしいプリンセスがいる。雲の上は歩けるし、ぬい…

祈り

スノードームを覗き込んだ時、ここが私の故郷のような気がしました。小さな丸い球体の中の寂しい街。暗い空のそのまた上の上、誰かが私を覗いている。 なんて神様を信じるふりをして、本当は神様なんていないことも、私の願いは叶わないことも、心のどこかで…

秘密

好きなものの話をするのはあまり好きじゃない。聞いている相手は楽しくないかもしれないし、押し付けになったら嫌だし、とても気を遣うから。そして何より好きなものは秘密にしておきたいから。でもこのブログだったら楽しく好きなものの話ができるから嬉し…

日記

出来損ないの私が書く日記の成り損ない、少しでも長く続いたら良いな。 今年に入ってからもう5回もライブの抽選外れちゃった。ライブのチケットって私にとってはただの入場券じゃなくて、幸福の予約だと思ってるから余計に悲しい。オタクは希望だって買えち…

自分のための記録とか感じたこととか少し書ける場所が欲しかったから嬉しい。今年の冬は傷ついてばかりだった気がする。でも人間は傷つく一方というか、死ぬまで傷は増えるだけ、誰でも。汚れとは違うから気にならない。 裸のラリーズ - 白い目覚め 深夜によ…

何もない私の街はただ居続けているだけの私に丁度いい。ここでは毎年雪が降らないけど、しんと凍えるような一瞬があって、泣きそうになる。地元じゃなかったらもっとこの土地を愛せたかもしれないなと思う。私の街も私自身もちゃんと嫌いになれたら良かった。…