天国はまだ遠い

感情の置き場

 

何もない私の街はただ居続けているだけの私に丁度いい。ここでは毎年雪が降らないけど、しんと凍えるような一瞬があって、泣きそうになる。地元じゃなかったらもっとこの土地を愛せたかもしれないなと思う。私の街も私自身もちゃんと嫌いになれたら良かった。

早朝、カーテンの隙間から漏れた光が部屋の一部を真っ直ぐ照らしていた。この光が明るくなるにつれてまた1日が繰り返されて、今日も誰かが幸せになったり、傷付いたり、この世からいなくなったりする。もっと鈍感でいたかったな。