夜の国へ
ちゃんとした人間のふりをするのに疲れてしまってずっと暗い部屋に籠っている。時々寂しくなるけどうっかりテレビでもつけてにぎやかな音をこぼしてしまったら、余計虚しくなってしまう。遠くから聞こえるサイレンの響きは殆ど「死ね」に近くて、朝日も物凄くマイナスな波動を出している。外界の全てが自殺誘発装置に思える。この部屋にしか、夜にしか居場所がない。
この景色をもう見ることがないように西へ、西へ走ってください。朝に追いつかれないように、明日が来ないように、黒い涙が見られないように、暗い夜の国へ。小さな尊い光たちが灯る夜の国へ。
「八本脚の蝶」二階堂奥歯
私も同じところへ向かっている。
美学への招待 - 佐々木健一
「AIの美学」で、ひとはAIが作品を生み出すことを重視しているけど、その膨大な作品の中から良い物を選別しているのは結局人間であり、実は生み出すことではなくその善し悪しの判断が重要であることが指摘されていた。「よさ」を感じる人間の感性を讃えていて、芸術においてAIに対する人間の可能性を感じられた。ちょうど最近モヤモヤしていた話題だったので良かった。
Galatea/Dream - Doon Kanda
広大な宇宙のような、森を通り抜ける冷たいの風のような、美しく神秘的で心地良い音楽。この曲が収録されているアルバムはジャケットも凄くかっこいい。