天国はまだ遠い

感情の置き場

祈り

スノードームを覗き込んだ時、ここが私の故郷のような気がしました。小さな丸い球体の中の寂しい街。暗い空のそのまた上の上、誰かが私を覗いている。

なんて神様を信じるふりをして、本当は神様なんていないことも、私の願いは叶わないことも、心のどこかで分かっている。だから私にとって祈りは無力で悲しいもの。

次のバレンタインまであと362日。汗っかきの人が汗をかくのと同じだけ涙が出てしまう不幸体質の私でも、幸せになりたいです。

ロマンチック・ラブ・イデオロギー - 手塚美楽

現代人にかけられた呪いからの脱却。ロマンチックな短歌というステレオタイプの破壊。「私この世界向いてないかも」と思った時に読んでる。

どうしようもないほど無敵桜の木折っても誰にも咎められない

こういう勢いで生きていたいな。私はロマンチック・ラブ・イデオロギーに従うことを悪いとは思わない。"ちゃんと"生きてる人を邪魔しないまま私は私でいたい。

やさしいズ コント「万引き」

こういう風に生きたいなと思うものをもう一つ。大好きなお笑いコンビです。

秘密

好きなものの話をするのはあまり好きじゃない。聞いている相手は楽しくないかもしれないし、押し付けになったら嫌だし、とても気を遣うから。そして何より好きなものは秘密にしておきたいから。でもこのブログだったら楽しく好きなものの話ができるから嬉しい。
今日はバレンタイン。私はいつもより少し日常を頑張って、スタバのチョコレートドーナツとドリンクを飲んで、残りは好きなアイドルのことを考えていたら終わってしまいそう。

The Perfect Red Velvet - Red Velvet
K-Pop界ではガールクラッシュは男性をもしのぐ強い女性像を指す傾向にあったけど、レドベルはその強さ(ある意味で男らしさ)を全く強調しなくてもガールクラッシュを達成していて感動した。名前通り完璧なアルバム。このトレイラーが凄く好き。

Limitless - NCT
DittoのVHS感やバンヒスのホームビデオが話題になったけど、このMVにも同じ質感がある。ボーイズグループだし音楽が全然違うから分かりにくいかもしれないけど、共通点が多いし、個人的にはDittoの先駆けと言ってもいいと思う。20歳前後の少年青年の不完全な完全さ、夢みがちで無知だからこその無敵さ、崇高さ、それが粗い映像にクリアに映し出されている。

SMエンタのアイドル達に出会ってもう7年近く経つけど未だに新しくときめく瞬間があるから凄い。好きなコンセプトは沢山あるから、またどこかで紹介出来たら良いな。

日記

出来損ないの私が書く日記の成り損ない、少しでも長く続いたら良いな。

今年に入ってからもう5回もライブの抽選外れちゃった。ライブのチケットって私にとってはただの入場券じゃなくて、幸福の予約だと思ってるから余計に悲しい。オタクは希望だって買えちゃうから凄いよね。楽しい予定と言えば、今年は気になる展示が沢山あるから出来るだけ見に行きたい。

須永朝彦小説選』須永朝彦

自分を慰めるために須永朝彦小説選を読んだ。吸血鬼、天使、金髪碧眼の美青年、永遠を生きる貴族、好きなモチーフばかりで贅沢な時間だった。久しぶりに良い読書体験ができた気がする。特に『天使Ⅱ』が刺さりまくり。生肉と柘榴しか食べない我儘な天使。やっぱり美しい人の美しい描写が好き。魔に魅入られる陶酔感恍惚感にゾクゾクした。なんか美しい人に狂わされる時も美を追求する時も私達は破滅に向かうから、美は常に死と隣り合わせなんだろうな。

あと谷崎潤一郎江戸川乱歩佐藤春夫の創作対談『青い箱と銀色のお化け』、稲垣足穂が絶好調すぎて笑ってしまった。

False Relationships and the Extended Ending - モートン・フェルドマン

音を奏でているのに静寂を感じる曲って本当に不思議。静けさに浸りたいなら音楽がない方が良いはずなのに、この曲を聴きたくなる。岩波新書の『音楽の基礎』という本は冒頭で「静寂」について語っているらしくて凄く気になってる。音楽の本なのにまず音がない状態から語るのがとてもかっこいい。曲が始まる前の静寂や終わったあとの余韻でも、音楽と静寂は切り離せないなと思う。

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Gaultier×Sacai×Dr.Woo fw21

Dr.Wooのタトゥーデザインが凄くすてき

自分のための記録とか感じたこととか少し書ける場所が欲しかったから嬉しい。今年の冬は傷ついてばかりだった気がする。でも人間は傷つく一方というか、死ぬまで傷は増えるだけ、誰でも。汚れとは違うから気にならない。

裸のラリーズ - 白い目覚め

深夜によく聴いてる。冬に吐く息みたいな白い音がふわふわと流れて、覚醒したまま夢を見せてくれる。

エルヴィス・プレスリー - ブルームーン

ひとりぼっちの私に寄り添わないで、ただお互い孤独同士でいてくれる音楽だから好き。

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1st lookのシャオティンとマシロ(kep1er)

韓国の雑誌は素敵な写真が多いから良いよね。DAZEDのルセラとかARENAのイェリとか、、最高でした。

最近、読書でも芸術鑑賞でも、それに意味があるかとか自分の糧になるかとか、そればかり考える消費者が多く目について悲しい。人間関係においても。良い意味でもっと無意味でいたいね。

 

何もない私の街はただ居続けているだけの私に丁度いい。ここでは毎年雪が降らないけど、しんと凍えるような一瞬があって、泣きそうになる。地元じゃなかったらもっとこの土地を愛せたかもしれないなと思う。私の街も私自身もちゃんと嫌いになれたら良かった。

早朝、カーテンの隙間から漏れた光が部屋の一部を真っ直ぐ照らしていた。この光が明るくなるにつれてまた1日が繰り返されて、今日も誰かが幸せになったり、傷付いたり、この世からいなくなったりする。もっと鈍感でいたかったな。